法人税等の申告事績 申告欠損金額は前年比160%の23兆円
2021/11/19
国税庁はこのほど、令和2事務年度の法人税等の申告(課税)事績を公表した。
それによると、令和2年年4月1日から令和3年3月31日までに終了した事業年度に係る申告について、令和3年7月31日までに申告があった法人税の申告件数は301万件(前年度:294万9千件)。その申告所得金額の総額は70兆1301億円で、前年度から5兆1249億円の増加となった。前年度は10年振りに申告所得金額が減少したが、令和2年度は増加に転じた。申告税額の総額は12兆1220億円で、前年度から5674億円の増加となった。
黒字申告件数は105万3千件(同:104万2千件)で、黒字申告割合は前年度より0.3ポイント減少の35.0%となり、10年振りの減少となった。ただ。黒字申告1件当たりの所得金額は6662万8千円となり、前年度から424万3千円増加している。
申告欠損金額は23兆7219億円(同:14兆8149億円)で前年対比160.1%。赤字申告1件当たりの欠損金額は1212万1千円(同:776万7千円)で前年対比156.1%だった。
令和2事務年度における源泉所得税等の税額は19兆624億円で、前事務年度の19兆2933億円から2309億円減少した。主な所得についてみると、給与所得の税額は800億円の減少、配当所得の税額は3225億円の減少となった(令和元年7月1日から令和2年6月30日までに提出のあった徴収高計算書の税額および税務署長が行った納税通知に係る税額を集計)。
なお、令和2年度における法人税の申告のe-Tax利用件数は242万5千件で、前年度に比べて5万6千件(2.3%)増加となり、e-Tax利用率は86.7%と前年度に比べて1.8ポイント上昇した。